購入してからもうすぐ2年。
初めて本格的なスピーカーを買いたいと思って情報収集と試聴を始めたのが2019年だったと思う。TEAC AI-503を購入してすぐの頃。量販店で試聴しただけでもスピーカーによってかなり音が違うことに心底ビックリした。試聴する前の先入観ではスピーカー毎の音の違いなんてマニアでもない素人が聴いてわかるのか疑ってましたけど。色々聴いてみて私が一番重視したいのは音色みたいだった。それも弦のアンサンブル。私は何故か分からないが物心ついた時から弦楽器のアンサンブル(ソロは好きではない)の音が大好きでなんて美しい音なのだろうと感じていたんですね。弦のアンサンブルが最も美しく聴こえるスピーカーを探そう。
20万円くらいまでのスピーカーを色々試聴した。
Focal Aria906。
最後まで迷ったのはこれ。あの音色はフラックスファイバーコーンの響きなのだろか?空間を音が満たすように広がる感じが良い。高域もスーッと伸びる感じ。リスニングポジションが限定されないのもいい。音像はちょっとボヤっとしているんだが、音像の良し悪しにはこの時はあまり気にしていなかったので欠点だと思わなかった。最終決断時の試聴ではソネットと比較して、余計な音が混じっているように感じてしまい購入を断念。ただ今思うと試聴したスピーカーの個体差だったような気がする。Aria936なんかのフロア型の音は良いと思ったのでね。
TANNOY RevolutionXT6。
すごく濃い音。音色も結構良い。ホーンの特徴なのか音がビームのように直線的に飛んでくる感じでその直線から少し外れると途端に聴こえ方が変わってしまう神経質なスピーカーだと思ったのでNG。フォーカルと正反対。
Kef R300。
低域がしっかりしていて音色もまぁまぁ。何より同軸ユニットによる音像定位はすごいと思った。けれど新品ではもう買えなくなっていて後継のR3は印象は良かったが予算オーバー。
DALIのメヌエット。
音色は良かった。ウッドファイバーコーンの響きだろうか。ただ低域が物足りない。
ウィーンアコースティックスのハイドン。
予算より高くてあまり真剣には聴かなかったけど、ちょっと音が固いような印象。あとウーファーの素材の違いなのか。透明な樹脂のスパイダーコーンの音色は好みと違った。
Monitor Audio Silver 200。
音が早いというのをスピーカー試聴で初めて感じたのがこれ。ただ音が滲んでいるような印象なのと音色が好みとは違ってるし、弦のアンサンブルの響きが今ひとつなのでNG。
Sonus Faber Sonetto2。
比較してみてすごく良かったら頑張ってみようと思って試聴にチャレンジ。印象が良かったのは意外にソネット1の方。カタログスペックを見るとソネット2の方が低音が出るみたいだし、ウーファーのサイズも大きい。オケのスケール感はソネット1よりも出るのではないかと期待して聴いてみて確かにスケール感はこちらが出る。出るんだけどソネット2の方が音が緩くて濁って聴こえるのだ。
それで結局、ソネット1に決定。専用スタンドと一緒に購入。決め手は音色。弦のアンサンブルの響きが気持ちよく、美しく感じるのだ。いわゆるモニタースピーカー的ではなく、音色はソネットらしさがある。要は色付けされている。いろんな機材の音を聴く人なら違いがわかるはず。逆にいろんな機材を聴いたりしない普通のユーザーならそういうことに気がつかないだろう。ブックシェルフの割に低音が充実しているのでオーケストラものを聴いても不満がない。
その後、PMC Twenty5.23なんてスピーカーを手に入れた。今は主にソネット1と両方のスピーカーで聴いている。
ここ2年、ずっとソネット1の音を毎日聴いてきた。この音色はやっぱり好きだ。スピード感はあまり出ない。アンプを変えてもスピード感はあまり変わらない印象。打楽器やギターなどはちょっと音の立ち上がりが物足りない感じがする。トランジスタアンプで鳴らすと気持ちのいい響きを感じるが、D級アンプだとなぜかその気持ちいい響きを感じられない。不思議だ。TEAC AI-503, NuPrime STA-9どちらで聴いても似た印象。ショップの店員さんもソナスは音の立ち上がりが早くないのが特徴と言っていた。上位モデルでもそうなのかな?
今はソネットやPMCという立派なスピーカーが揃っている。あとはじっくりと家族の理解を取り付けつつ自宅内にオーディオ環境を整えていこうかなと思っている。