Arancione Fenice’s diary

趣味、いろいろ。日常、いろいろ。

かつて銀座にあったレストランICONIC

アイコニック。

経営は「ひらまつ」。私たち夫婦が結婚披露宴を催したレストラン。コンランショップと提携したコンランレストランとしてオープン。当時はヨーロピアキュイジーヌと称してフレンチベースの料理を提供していた。ミシュランガイドが発行されたときには一つ星がついていた。

結婚後、記念日の度にこのレストランで食事ができたらいいなと思ってた(婚礼者割引が効くし)。子供が生まれる前は一年に一回くらい、お得なランチ目当てに出かけてたような気がする。子供が生まれたらもうそんな余裕なし。子育てで時間もないし、貯金はすごいスピードで減っていく日々。

www.hiramatsurestaurant.jp

でいよいよ結婚十周年の時。二人の子供も小学生になった。保育料も掛からなくなった。妻も私も久しぶりにちゃんとしたレストランで食事がしたかった。ということで予約。落ち着きのない子供を連れていくので個室である。

ボーヌロマネを開けた。ちょっとキザな感じだがビンテージは子供の生まれた年。私にしては大変な贅沢。このクラスのワインをレストランで注文したのはこの時が最初で最後。料理は結婚当時と違い、イタリアンに変わっていた。もちろん味は抜群。このレベルの料理を頂く機会が少ない私にとっては十分すぎる味。

ちょっとお洒落した子供たちも普段と違う環境に落ち着きなく動き回り、銀座の夜景なんかにも見入っていた。

通された個室の状況は調度品はよく手入れされて結婚当時からあまり変わらず、当時の雰囲気が残っていた。コンランのセンスなので空間の雰囲気はモダン。コテコテのクラシックなイメージのひらまつとは違っていて好ましい。食後のデザートとコーヒーを頂き、退店前にかつての披露宴会場であるメインダイニングを見せてもらった。控えめな照明の具合、テーブル間の距離もよい。客が立ち去った後にテーブルに残った蝋燭の燈。モダンな空間。このダイニングは素晴らしいと改めて思った。

節目節目のタイミングで妻の両親や私の両親を連れてきてもいいかな。なんて妻と話していたら次の年には閉店してしまっていた。ただ「ひらまつ」という会社は残っている。また何かの機会に「ひらまつ」のレストランへ出かけたい。

たった一度だけだったけど、子供たちと一緒にここで食事ができた事を嬉しく思う。二人は今でもこの時のことを何となく覚えているそうだ。

子供用のメニュー。これはこれですごく美味しかった。