Arancione Fenice’s diary

趣味、いろいろ。日常、いろいろ。

花そば

昨年で賞味期限切れの花かつおが見つかった。

学生時代のこと。毎日池袋駅を利用していた。西武線、地下鉄やJRに乗り換えるためだ。構内の地下に立ち食いのフードコートがあって、その一番手前の利用しやすいところに立ち食い蕎麦屋があり、時々利用していた。

麺は今の時代と違って蕎麦粉の少ないなんちゃって蕎麦という感じ。太めの素麺にちょっと蕎麦粉が混ざっているだけなんじゃないかと思える安っぽい麺。ん、まぁ結構好き。

そこの店には「花そば」というメニューがあった。かけ蕎麦に花鰹が山盛りになった蕎麦。他の立ち食い蕎麦屋では見たことないこのメニュー。注文している人も少なかったけれど私はこれが好きで、天麩羅蕎麦より安いので懐に優しく、よく食べていた。

和食の出汁には昆布系のグルタミン酸と鰹節系のイノシン酸がある。私は後者が好き。週末の食事を作るのに、以前は昆布と鰹節から出汁をとって味噌汁を作ったりしていたけれど、最近は出汁入りの味噌を買ってばかりで時短を優先してしまっている。自転車トレーニングの時間だって捻出したいし。ちゃんと出汁を取るのは正月のお雑煮を作る時だけかもしれない。

しばらく使ってなかった花かつお。めかぶと一緒に蕎麦に入れて食べてみた。鰹節のイノシン酸の旨みを味わう。もぐもぐ食べながら池袋駅の地下で食べた花そばを思い出した。その立ち食い蕎麦屋の花そばはそれほど長くは続かずにメニューから消え、それ以後は花そばというメニューを見かけたことは一度もない。

冬はあったかい蕎麦が食べたくなる。